MLBアメリカンリーグ中地区のデトロイト・タイガースで、不動の地位を確立しているタリク・スクバル。
近年目覚ましい成長を遂げたエース左腕は、2024年にサイ・ヤング賞を満票受賞。続く2025年も30票中26票の”1位票”を獲得し、見事に2年連続受賞を果たしました。
試合終盤でも100マイル超を計測するフォーシームと多彩な変化球の組み合わせは、まさにエースにふさわしいスタイル。
本記事では、そんなタリク・スクバルの基本情報、プレースタイル、そしてこれまでのキャリアや年俸、成績について、詳しく解説していきます。
タリク・スクバルとは?
- MLB「デトロイト・タイガース」に所属する現役最強左腕
- 抜群の制球力と高い奪三振能力で、2024年にサイ・ヤング賞を満票受賞
- 2025年も圧巻の成績を残し、サイ・ヤング賞を2年連続受賞
タリク・スクバル|基本情報
タリク・ダニエル・スクバル(Tarik Daniel Skubal)。
1996年11月20日生まれ、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身。
デトロイト・タイガースに所属する現役最強と名高い先発投手であり、背番号は29番です。
タリク・スクバルの経歴
シアトル大学出身のタリク・スクバルは、2018年のMLBドラフトにおいて、9巡目(全体255位)でデトロイト・タイガースに指名され、プロ入りを果たしました。
その後はルーキー級に始まり、A、A+、AAと順調にマイナーリーグの階段を駆け上がったスクバル。
プロ入り2年目となる2019年シーズンを終える頃には、球団内プロスペクトランキングで4位に名を連ねます。
翌2020年、スプリングトレーニングに招待されたスクバルは、同年8月18日にメジャーリーグへと昇格。シカゴ・ホワイトソックス戦にて、メジャーデビューを果たしました。
この年の成績は8登板で1勝4敗、防御率5.63と振るわないものでしたが、32回を投げて37奪三振と、メジャーでも通用する高い奪三振能力を発揮。
また、カッター(カットボール)でMLB最高の平均球速(93.5マイル)を記録するなど、確かな武器を見せつけます。
その後のスクバルは、手術による離脱を挟みつつも、順調にメジャーのマウンドに適応。
2023年には、15登板ながらも防御率2.80、80.1回102奪三振と、いよいよ開花の兆しを見せ始めます。
2024年|サイ・ヤング賞の満票受賞
2024年のスクバルは、18勝4敗、防御率2.39、WHIP 0.92、228奪三振という圧倒的な成績でシーズンを完走。
最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の投手三冠を達成するとともに、サイ・ヤング賞を満票で受賞しました。
2025年|サイ・ヤング賞の連続受賞
2024年に引き続き好調を維持し続けるスクバルは、13勝6敗、防御率2.21、WHIP 0.89、241奪三振と勝敗以外は全て前年を上回る支配的な投球を披露。
同リーグのレッドソックス所属ギャレット・クロシェと票が割れ、満票こそ逃したものの、2年連続でサイ・ヤング賞を受賞しました。
2026年|「WBC」アメリカ代表選出
タリク・スクバルは、「WBC2026」でアメリカ代表に選出されました。
イギリス代表との1試合のみに登板し、3回1失点0四死球5奪三振という結果を残しています。
なお、スクバルの登板はこの1試合のみです。

タリク・スクバルの契約・年俸
タリク・スクバルは、デトロイト・タイガースと単年3200万ドル(約49億6000万円)の契約を結んでいます。
2026年の年俸調停
2年連続のサイ・ヤング賞受賞を経て、所属先(デトロイト・タイガース)との年俸調停に入ったスクバル。
球団側が1900万ドル(約29億5000万円)の単年契約を提示する一方で、スクバル側は3200万ドル(約49億6000万円)と年俸調停史上最高額を要求します。
なお、年俸調停の結果はスクバルの勝利となり、上述の契約に至りました。
タリク・スクバル|プレースタイル
タリク・スクバルの投球スタイルは、圧倒的な球威を持つフォーシームと、メジャートップクラスの空振り率を誇るチェンジアップが最大の特徴です。
フォーシームとチェンジアップ
まず、スクバルのフォーシームは、平均球速97.6マイル(約157キロ)、最速102.6マイル(165キロ)と、まさに豪速球。垂直方向への落下が抑えられ、打者にとっては浮き上がるような球に感じられます。
そんな質の高さゆえ、空振り率を示す指標「Wiff%」は29.6と高水準。
十分過ぎるほどに強力な直球を手札に持つスクバルですが、そんな彼の決め球はフォーシームではなく、チェンジアップです。
投球割合は実に32.2%と、スクバルが持ち球の中で最も多く投げているチェンジアップは、フォーシーム以上の質を誇り、Wiff%(空振り率)は実に47.2。
これは、MLB全投手の(少なくとも150以上の打席で投げられている)全球種のうち2位の値です。
※2025年シーズン/本記事執筆時点。
圧倒的な奪三振能力と制球力
高い奪三振能力と制球力を併せ持つスクバルは、いわゆるフルカウント(3-2)や2-2、あるいはボール先行の難しい状況下でも、ストライクゾーンギリギリに投げ込む能力に長けています。
つまり、一般的な投手が「ストライクを取りに行く」ために投げるような甘い球は投げず、境界付近に物怖じせず投げ込むのです。
スクバルの与四球率(=BB/9)は、1.3とMLB全体2位。なお、奪三振率(K/9)は11.5と、MLB全体1位です。
タリク・スクバル|成績
ここでは、タリク・スクバルのこれまでの成績について、特に印象深いシーズンを抜粋してご紹介します。
【2024年のスクバル】サイ・ヤング賞の満票受賞
2024年のタリク・スクバルは、「MLB最強の投手」として彼の名が広く知れ渡ったシーズンでもありました。
18勝4敗、防御率2.39、228奪三振という圧倒的な成績で、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振と投手三冠を達成したスクバル。
勝利貢献度指標の「WAR」も6.4と、投手としてはMLB単独トップの数値を叩き出しています。
MVP投票においても7位に選ばれるなど、特別な1年を過ごしたスクバル。
若きスターは、自身の記録をどこまで伸ばせるでしょうか。
【2025年のスクバル】脅威のマダックス達成
2024年に引き続き、2025年のタリク・スクバルも、相変わらずスター街道を走り続けています。
5月26日、その時は訪れました。
スクバルは、クリーブランド・ガーディアンズ戦にて初完封を記録。
試合を締めた最後の1球は、9回にして102.6マイル(164.9キロ)という恐るべき球速を持ったフォーシームです。
完封に要した球数は、100球を大きく下回る94球。
つまりスクバルは、メジャー初完封にして、マダックス(=100球未満の完封勝利)を達成したのです。
なお、この時点でのタイガースは、ガーディアンズとの4連戦で3連敗中とスイープの危機に瀕していました。
チームの連敗をストップしつつ、かつメジャー初完封でマダックスを達成したスクバルは、まさにエース中のエースです。
